中国GW初日の高速道路充電量が前年比55.6%増 – 日本との差NEW
前年比55.6%——中国メディアの報道によると、2026年「五一」連休(労働節)初日の高速道路サービスエリアにおける充電量が、前年同期比でこれだけ伸びた。長距離移動でEVを使うユーザーが連休のたびにサービスエリアの急速充電器に集中する構図は、中国ではもはや恒例化しつつある。
連休初日に充電量が前年比55.6%増
2026年5月1日の高速道路サービスエリア(SA)における充電量は、前年同期比で55.6%増加したと報じられている。労働節連休初日に長距離移動が集中する中国では、EVオーナーが帰省や観光で高速道路を利用するケースが年々増えている。
背景には、新エネルギー車(NEV:BEV+PHEV+EREV)の保有台数が3000万台規模に達したとされる市場の拡大がある。新車販売に占めるNEVの比率も5割を超えて推移しており、連休の長距離移動を「ガソリン車前提」で考えるのが難しい段階に入った。
とくにLi AutoのEREVや、BYDのDM-i系PHEVなど長距離移動に強いモデルの保有比率が高い点も、SA充電の需要を押し上げる要因になっている。
中国の高速道路充電網は実用化フェーズへ
中国では国家電網と南方電網を軸に、高速道路SAへの急速充電器設置が国策として進められてきた。主要幹線道路のSAではほぼすべての拠点に急速充電器が設置されており、120kW〜480kWクラスの高出力機が標準仕様になりつつある。
連休のたびにSNSで「充電待ち」が話題になるものの、1基あたりの出力アップとSA1カ所あたりの設置台数の増加が同時に進んでおり、待ち時間自体は徐々に短縮傾向にあるとされる。
運営事業者(特来電、星星充電、国家電網e充電など)が連携してアプリ間で空き状況を共有する仕組みも整備され、ユーザーが「どのSAで充電するか」を事前に判断しやすくなっている。連休のピーク時に55%超の前年比を維持できるのは、保有台数の増加だけでなく、インフラ側がそれを受け止められているからだ。
日本の高速道路急速充電網が抱える課題
翻って日本の状況は対照的だ。NEXCO各社が運営する高速道路SA・PAに設置されたCHAdeMO急速充電器は、いまだ50kW級が中心で、90kW級以上の高出力機の比率は限定的にとどまる。
1カ所あたりの設置基数も2基程度のSAが多く、ゴールデンウィークや盆暮れには待ち行列が発生するのが恒例になっている。テスラ、BYD、ヒョンデ、メルセデスなど輸入BEVの販売増で需要は確実に伸びているが、設置ペースが追いついていない。
政府は2030年までに公共充電器30万口(うち急速3万口)の整備目標を掲げ、e-Mobility Powerが高速道路の高出力化を進めている。それでも現場のSA・PAでは「50kW×2基」のまま残っている拠点が珍しくない。
中国がすでに「連休のたびに充電量が前年比50%超で伸びる段階」にあるのに対し、日本は「そもそも長距離EV移動を成立させるインフラ密度に達していない」段階にとどまる。同じ「連休の充電器待ち」というニュースでも、背景にある市場規模とインフラ密度のギャップは大きい。
長距離EV移動が次の試金石
55.6%という数字は、中国でEVが「街乗り限定」を脱し、長距離移動でも当たり前の選択肢になっていることを示している。日本でも軽EVや輸入BEVの普及が進むなか、高速道路急速充電網の高出力化と多基数化は避けて通れない宿題だ。
2026年度のCEV補助金や充電インフラ設置補助の運用、そしてe-Mobility Powerによる高出力機展開がどこまで進むか。連休に高速道路で充電待ちの行列ができる構図を変えられるかどうかが、日本のEV普及の次のステージを決める。
出典
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