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BYD シーライオン6 AWDが納車開始 – 受注の5割を占める人気PHEVの全貌

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BYD: BYD シーライオン6 AWDが納車開始 – 受注の5割を占める人気PHEVの全貌

受注台数約900台、BYD Auto Japan(BAJ)の2026年総受注の5割——。BYDのプラグインハイブリッドSUV「SEALION 6(シーライオン シックス)」が、販売開始からわずか数カ月で同社の屋台骨になりつつある。4月、待望の四輪駆動モデル「SEALION 6 AWD」の納車が全国の正規ディーラーで始まった。価格は448万8000円。

AWD追加で2モデル体制に——DM-i技術の実力

シーライオン6は2025年12月1日にFWD(前輪駆動)モデルを先行発売していた。今回のAWD追加で2モデル体制となり、降雪地域や悪天候下での安定走行を求めるユーザー層を取り込める体制が整った。

AWDモデルは前後にモーターを配置した電動四駆システムを採用。0-100km/h加速は5.9秒と、SUVとしてはかなり俊敏だ。FWDが航続性能重視なのに対し、AWDは走行安定性とダイナミックな加速を売りにする。

両モデルに搭載されるのはBYD独自の「DM-i(デュアル・モード・インテリジェンス)」技術だ。BYDはこれを「スーパーハイブリッド」と称している。日常走行の大半をモーターが担い、EVに近い静粛性とスムーズな加速を実現。長距離ではエンジン発電を組み合わせて航続の不安を解消する仕組みとなっている。

EV走行距離はWLTCモードで約100km。通勤や日常の買い物であれば、ほぼガソリンを使わずに済む距離感だ。トヨタのTHSやホンダのe:HEVがエンジンとモーターの協調制御を軸とするのに対し、DM-iはモーター主体の走行をベースに据えている点が異なる。日産のe-POWERに近い発想だが、DM-iは外部充電によるEV走行100kmという長いレンジを持つ分、充電環境があればほぼBEVとして使える点が強みだ。

受注900台、BAJ販売の半数を占める勢い

2026年3月末時点で、シーライオン6のFWD・AWD合算受注台数は約900台。これはフラッグシップEV「シーライオン7」の同期間の受注ペースを上回る。BAJが2026年に販売する乗用車の総受注に占めるシーライオン6の割合は5割に達した。シーライオン7も3割を維持しており、「シーライオン」シリーズだけでBAJ受注の8割を占める計算だ。

448万8000円(AWD)という価格帯は、トヨタ RAV4 PHV(約563万円〜)やアウトランダーPHEV(約484万円〜)と真っ向から競合する。それらと比べて数十万円〜100万円以上安い設定でありながら、EV走行距離100kmはRAV4 PHVの約95km、アウトランダーPHEVの約87kmを上回る。充電インフラへの不安からBEV購入をためらう層にとってPHEVは現実的な選択肢だが、シーライオン6は価格とEV性能の両面で既存の国産PHEVを上回るポジションを取っている。この価格競争力が受注好調の背景にある。

人気ボディカラーの内訳は以下のとおり。白系が半数近いのは日本市場の定番傾向と一致する。

ボディカラー 受注割合
アークティックホワイト 46%
ストーングレー 20%
コスモスブラック 19%
ハーバーグレー 15%

車内エンタメにU-NEXT導入、充電時間の過ごし方が変わる

BAJとして初の試みとなるのが、動画配信サービス「U-NEXT」アプリの車載提供だ。15.6インチの大画面ディスプレイと車内オーディオで、映画やドラマ、アニメ、スポーツ中継を視聴できる。走行中は安全のため視聴不可で、充電待ちや休憩中の利用を想定している。

アプリは車載インフォテインメントシステム上の「BYD Store」からダウンロード可能。今後、シーライオン6以外のモデルにも順次対応予定とのことだ。PHEVは自宅充電で日常走行をまかなえるため、外出先での急速充電機会はBEVほど多くない。とはいえ長距離ドライブ時の休憩や、ショッピングモール等での普通充電中にコンテンツを楽しめるのは、車内体験の質を底上げする取り組みだ。

出典

BLADE NOTE編集部
BLADE NOTE編集部

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