GAC Aion N60が4月16日に予約開始 – LiDAR標準搭載で約21万円台
航続610km、LiDAR標準装備、価格15万元(約310万円)以下——広汽アイオン(GAC Aion)の新型コンパクト電動SUV「N60」が、4月16日からプレセールスを開始する。すでにブラインドオーダー(仕様未確定の先行予約)の受付は始まっており、中国のコンパクトEV市場に新たな選択肢が加わる。
元BMW i3デザイナーが手がけた外観
N60のエクステリアデザインを率いたのは、BMW i3やi8を手がけたことで知られるブノワ・ジャコブ氏だ。フロントにはデュアルLEDデイタイムランニングライトと発光エンブレムを一体化した貫通型ライトバーを配置。矩形ヘッドランプと組み合わせ、先進的かつクリーンな顔つきに仕上げている。
ボディサイズは全長4,615mm×全幅1,860mm×全高1,673mm、ホイールベース2,775mm。日本でいえばトヨタbZ4Xやスバル・ソルテラに近いサイズ感のコンパクトSUVだ。ボディカラーは7色展開で、スターリングシルバーやクリアスカイブルーなど幅広い選択肢を用意する。
15.6インチ2.5K画面とAI音声モデル搭載のコックピット
インテリアの中核は15.6インチの2.5K高精細ディスプレイ。ADiGO 6.0インテリジェントコックピットシステムを搭載し、AI大規模言語モデルによる音声操作、ファーウェイのNebula Spaceとの連携、Apple・Android双方のスマートフォン接続に対応する。
助手席にはゼログラビティシートを全グレード標準装備。運転席・助手席にはヒーター、ベンチレーション、マッサージ、メモリー機能を備え、後席はリクライニング角度を117°〜137°の範囲で調整できる。2.38㎡のパノラマサンルーフ(電動シェード付き)、標準447L・最大1,947Lのラゲッジスペース、車内35カ所の収納スペースなど、実用性にも配慮した設計になっている。
WeRide由来のL4技術を活用した運転支援
N60の注目点のひとつが、LiDARと4Dミリ波レーダーの全グレード標準搭載だ。15万元以下の価格帯でLiDAR標準というのは、中国市場でもかなり攻めた仕様といえる。
運転支援システムには、自動運転企業WeRide(文遠知行)のL4自動運転技術から派生したエンドツーエンド大規模モデルを採用。高速道路から市街地、駐車場まで全シナリオに対応する高度運転支援と自動駐車機能を提供する。
610km航続と電池交換モデルの可能性
パワートレインにはアモルファス合金シリコンカーバイド電動駆動システムを搭載。モーター最高出力は165kW(221馬力)で、電費は11.7kWh/100km。GAC Aion製バッテリーにより最大610kmの航続距離を実現した。シャシーにはリア5リンク独立懸架を採用している。
さらに興味深い動きとして、GAC Aionはこのモデルの電池交換(バッテリースワップ)対応版も申請している。NIOが先行するバッテリースワップ方式に、GAC Aionも参入する構えだ。吉利の博越EREVが総航続1,525kmを謳うなど、中国市場では航続距離と利便性の両面で各社の競争が激しさを増している。
N60の正式価格と詳細スペックは、4月16日のプレセールス開始時に明らかになる見込みだ。