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日産NX8が中国で発売 – EREV投入で現地ブランドに挑む価格戦略

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中国EV: 日産NX8が中国で発売 – EREV投入で現地ブランドに挑む価格戦略

発売からわずか30分で8,423台を受注——東風日産が中国市場に投入した新型SUV「NX8」の滑り出しは、日系合弁メーカーとしては異例の数字だ。

東風日産初のEREV搭載モデル

東風日産は4月8日、新型ミドルクラスSUV「NX8」を中国市場で発売した。中国向けNシリーズの第3弾で、EVセダン「N7」、PHEVセダン「N6」に続く布陣となる。最大の特徴は、東風日産として初めてEREV(レンジエクステンダーEV)をラインナップに加えた点だ。

価格は15.99万〜20.99万元(約23万〜31万ドル)。期間限定で14.99万元からのプロモーション価格も設定しており、CnEVPostによれば、この価格攻勢が30分での大量受注につながった。BEVモデルは発売日から即納体制、EREVモデルは5月中下旬から順次納車を予定する。

BEVとEREV、2つのパワートレイン

NX8はBEV3グレード、EREV3グレードの計6グレード構成。BEVの最大航続距離について、Responseは650km、CnEVPostはCLTC基準で630kmと報じており、測定条件による差とみられる。800V・5Cの超急速充電に対応し、6分の充電で約300km分を補充できる。バッテリーにはCATL製のLFPセルを採用した。

EREVモデルはEV走行距離310km、ガソリンエンジンとの併用で総合航続距離1,450kmを実現する。燃費は4.51L/100km(約22.2km/L)。長距離移動での充電不安を払拭する狙いがある。Li Auto(理想汽車)が切り開いたEREV市場に、日系メーカーとして真正面から参入した格好だ。

装備面では中国現地勢の水準に合わせる

車内にはクアルコムSnapdragon 8295Pチップと256GBストレージを搭載し、中国向け車載OS「NISSAN OS 2.0」で動作する。15.6インチのデュアルディスプレイ、約63インチ相当のAR-HUDといったスペックは、NIOやBYDの同価格帯モデルが標準装備する水準を意識したものだろう。

ADASはMomenta社との共同開発で、都市部・高速道路の両方でナビゲーション支援に対応する。安全性では「クラウドシールドバッテリー2.0」が146項目の試験をクリアし、ボディには2000MPa級の高強度鋼材を使った鋼・アルミハイブリッド構造を採用している。

実用面も抜かりない。ラゲッジ容量773L、後席室内高1,285mmはクラストップレベルで、車載冷温庫やペット保護モードなど中国市場で重視される快適装備も全グレードに標準搭載した。

中国市場での価格帯比較

NX8が参入する15万〜21万元の価格帯は、中国EV市場で最も競争が激しいゾーンの一つだ。

モデル タイプ 価格帯(万元) 最大航続距離 急速充電
東風日産 NX8 BEV / EREV 14.99〜20.99 BEV: 630-650km / EREV: 1,450km 800V 5C
BYD 宋PLUS EV BEV / DM-i 14.98〜 BEV: 520km / DM-i: 1,200km超 非対応(BEV)
NIO ES6 BEV 33.80〜 625km(100kWh) バッテリー交換対応
Li Auto L6 EREV 24.98〜 1,390km

BYD宋PLUSとは価格帯がほぼ重なるが、NX8は800V急速充電やEREVでの長距離性能で差別化を図る。一方、NIOやLi Autoはより上の価格帯に位置するものの、ブランド認知やソフトウェアのエコシステムで先行している。日産がNシリーズ3車種で攻勢をかける中国市場で、N7は11.99万元〜、N6は期間限定9.19万元〜と、いずれも攻めた価格設定を採用している。

合弁メーカーの反攻は本物か

NX8の投入は、中国市場で守勢に回っていた日系合弁メーカーの転換を象徴する動きだ。CATLのバッテリー、Momentaの自動運転技術、クアルコムのチップと、中国のサプライチェーンをフルに活用する設計思想は、かつての「日本から技術を持ち込む」合弁モデルとは根本的に異なる。

30分で8,000台超の受注は好スタートだが、中国のEV市場では発売直後の勢いが持続するとは限らない。東風日産がNシリーズで安定した販売を積み上げられるかどうかは、納車後の品質評価とOTAアップデートの速度にかかっている。EREVモデルの納車開始は5月中下旬の予定だ。

出典

BLADE NOTE編集部
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