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日本のJ1772充電器の数は – 2026年版 約5.6万口の内訳NEW

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日本のJ1772充電器の数は – 2026年版 約5.6万口の内訳

2026年初頭時点で、日本に設置されているJ1772(SAE J1772 / IEC 62196-2 Type 1)規格の普通充電器は約5万6,000口、急速充電器を含めた充電インフラ総数は約7万口規模に達した。経済産業省と一般社団法人日本自動車会議所の集計では、2025年3月末時点の公共・準公共の普通充電器が5万6,000口、急速充電器が1万2,000口で、前年同期の約1.7倍。J1772は北米と日本が共有する普通充電規格で、国内販売のEV・PHEVはほぼ全車が対応している。

結論 – 2026年初頭、日本のJ1772普通充電器は約5.6万〜6万口

検索者が知りたい「J1772 充電器の数」を一発で答えると、公共・準公共の普通充電器(J1772)が約5万6,000口、2026年初頭時点で約6万口規模に達した見込み。これは経済産業省・日本自動車会議所が2025年3月末時点でまとめた数字で、その後も月数百〜千口のペースで増えている。

内訳を見ると、目的地充電(商業施設・ホテル・道の駅など)が約3.1万口、基礎充電(住宅・事業所など)が約2.5万口。基礎充電の伸びが激しく、前年同期の3倍以上を記録した。集合住宅向け補助金の拡充が効いている。

急速充電器(CHAdeMO)と合わせた充電インフラ総数は約6万8,000口(2025年3月末)。CHAdeMO協議会の月次データでは2025年12月時点の急速充電器が13,797口で、月700〜800口のペースで増設中。両方を足すと2026年初頭は約7万口規模になる。

「拠点」と「口」の違いに注意

充電インフラの数字は「拠点(スポット)数」と「充電口数」が混同されやすい。1拠点に複数口あるのが普通で、両者は文字通り桁が違う。経済産業省は2023年から数え方を「基」から「口」に変更した。1基で複数台を同時充電できる設備が増えたためだ。

独立系のGoGoEV集計(拠点ベース)では、2024年度の1年間でスタンドが約4,500拠点、普通充電器が約8,700口増加。2025年度はスタンド約3,000拠点、普通充電約5,900口の増加と伸びはやや鈍化している。「拠点数」だと小さく、「口数」だと大きく見える点には注意したい。

そもそもJ1772とは何か – 米国規格が日本の普通充電を支配する理由

日本のJ1772充電器の数は - 2026年版 約5.6万口の内訳
出典: 日本経済新聞

J1772は米国SAE(Society of Automotive Engineers、自動車技術者協会)が制定した交流(AC)充電用のコネクター規格だ。正式名称は「SAE J1772」。IECの国際規格であるIEC 62196-2 Type 1と互換で、両者は実質的に同じものを指す。2010年1月にSAEが標準として採用し、GM・フォードに続いて日系メーカーが揃って採用したことで、北米と日本の事実上の標準になった。

欧州はType 2(Mennekes、三相44kW対応)、中国はGB/T 20234.2、北米でも近年テスラ発のNACS(North American Charging Standard)が広がりつつある。普通充電のコネクタは世界で4つに分かれているのが現実で、日本は「普通=J1772、急速=CHAdeMO」というガラパゴスと北米共通の組み合わせを採用している。

J1772の電気的スペック

J1772は単相ACの規格で、最大7.4kW(240V/32A)まで対応する。日本国内の普及帯はもっと低く、100V約1.5kW、200V約3kW、200V約6kWの3パターンが中心。3kW以下のコンセントタイプが圧倒的に多く、新規設置や補助金物件で6kW対応のポール型が増えている。

J1772の物理コネクタは丸型で5つのピンを持つ。電源(L1/L2)、アース、コントロールパイロット(CP)、プロキシミティ検出(PP)の構成だ。CP線は車両と充電器の間で充電開始・停止・電流上限を通信するための信号線で、ここが規格の心臓部にあたる。単なる電源コネクタではなく低レベルの通信プロトコルを内蔵しているからこそ、安全な急速停止や利用者認証の拡張ができる。

テスラもJ1772で充電できる

テスラ車は独自コネクタ(NACS)を採用しているが、日本ではJ1772アダプターを介して既存の普通充電網を使える。テスラ・ジャパン公式は「日本全国の約14,000基の普通充電設備でJ1772アダプター経由で充電可能」と案内している。これは公共J1772拠点ベースの数字で、口数ベースの5.6万口とはカウント方法が異なる。

数字で見る – 設置場所別シェアと出力分布

急速充電器(CHAdeMO)の設置場所別シェアは、自動車ディーラーが38%と最大。続いてコンビニ15%、商業施設9%、高速道路9%、道の駅8%、ガソリンスタンド8%、自治体6%。ディーラーへの依存度の高さは、メーカー主導で整備が進んできた歴史を物語る。

出力面の課題も大きい。急速充電器は50kW未満が約8割を占めていて、政府も平均出力を現在の40kW相当から80kWに倍増させる方針を打ち出している。普通充電も3kW以下のコンセントタイプが主流で、6kW対応はまだ少数派だ。

項目 普通充電(J1772) 急速充電(CHAdeMO)
2025年3月末・口数 約5万6,000口 約1万2,000口
2025年12月時点 約6万口規模(推計) 13,797口
主流出力 3kW(200V)が中心、6kWが増加中 50kW未満が約8割
主な設置場所 目的地3.1万口、基礎2.5万口 ディーラー38%、コンビニ15%
月間増加ペース 数千口 700〜800口

普通充電は「長時間滞在する場所」、急速は「短時間で補給する場所」という棲み分けが明確で、口数の比率は約4.5:1。基礎充電(住宅・事業所)の伸びが急速の10倍以上のペースで、自宅充電が一気に広がっていることがわかる。

2030年30万口目標までの距離 – 進捗率は約23%

政府は2023年10月策定の「充電インフラ整備促進に向けた指針」で、2030年までに充電インフラを30万口(うち急速3万口)に拡充する目標を掲げた。2025年3月末時点の6万8,000口は目標の約23%にとどまる。

残り約5年で23万口を増やすには、年間4万6,000口ペースの新設が必要になる計算だ。2024年度の伸びが約2万6,000口だったことを考えると、現在の倍近いペースを維持し続けないと届かない。普通充電器の単純な口数だけならコンセント型の量産で追いつく余地はあるが、急速3万口は現在の1.4万口の倍以上で、ハードルが高い。

集合住宅向け補助金が伸びを支える

日産自動車の調査によると、EV購入を見送る最大の理由は「自宅で充電できない」で56.3%。集合住宅住まいの82.3%が「自宅にEV充電設備がない」と答え、77.3%が「充電設備のある住まいが良い」とした。「家に充電器がない問題」が日本のEV普及の最大の障害と数字が裏付けている。

これに対し東京都は2025年4月から新築マンションに充電設備設置を条例で義務化した。集合住宅向けの国補助金は6kW普通充電器1台の総額約130万円のうち最大110万円が補助され、管理組合の実質負担は15万円程度になる。令和7年度補正は20口以下の上限が撤廃され、第1期受付が2026年5月、第2期が7月の予定だ。戸建ては個人向けの国補助金はなく、自治体補助(東京都最大6万円など)に頼るのが現状になる。

NACSへの規格シフトとJ1772の行方

日本のJ1772充電器の数は - 2026年版 約5.6万口の内訳
出典: GoGoEV

2025〜2027年にかけて、日本の急速充電規格は大きな転換期を迎える。トヨタ・ホンダが2025年から北米EVでNACS採用を表明、ソニー・ホンダ「AFEELA」が日本市場で初めてNACSを採用した。マツダは2027年以降の日本国内EVにNACS採用を発表し、ステランティスも追随した。

ここで誤解しやすいのが、NACSの議論は基本的に急速充電(CHAdeMOの代替)の話だという点。AC普通充電の主役であるJ1772/Type 1自体は当面の標準として残る公算が大きい。NACSは1本のコネクタでAC普通とDC急速の両方を扱える設計だが、日本の既設5.6万口のJ1772普通充電器が一夜にしてNACSに置き換わるシナリオはない。

むしろ現実的なのは、新車側がNACS急速対応に移行しつつ、普通充電は引き続きJ1772/アダプター/NACSの混在で運用される姿だ。テスラがJ1772アダプターで日本の既設網を使っているのと同じ構図が、メーカー横断で続く。「J1772 充電器の数」が当面の自宅・目的地充電の主要指標であり続ける理由はここにある。

BYD車でのJ1772実用性 – 6kW対応で約10時間

BYDの国内ラインナップ(ATTO 3、DOLPHIN、SEAL、SEALION 7、RACCO)は全車がJ1772普通充電とCHAdeMO急速充電の両方に対応している。普通側は全車6kW対応で、200V/30Aの6kW充電器でATTO 3(58.56kWhバッテリー)が約10時間でフル充電になる。急速側はATTO 3が90kWで約30分(80%まで)。

3kWと6kWでは充電時間が文字通り倍違う。60kWhバッテリーの場合、3kWで約20時間、6kWで約10時間。ただし車両側のオンボードチャージャーが3kWまでなら6kW機を付けても3kWで頭打ちになる(旧型リーフなど)。BYD車のように6kW対応の車両を選んでこそ、6kW充電器のメリットが出る。日本市場でBYDが6kW標準対応を打ち出しているのは、自宅充電を本気で使う層への明確なメッセージだ。BYD車のスペック比較はBYD全車種比較ガイドを参照してほしい。

BLADE NOTEの見立て – 「口数」の議論は半分しか見ていない

政府目標の30万口は、達成可能だが意味のある指標とは言えなくなりつつある。口数を増やすこと自体は容易だ。100V/1.5kWのコンセントを駐車場に増やせばカウントは上がる。しかし実用上、その大半は「EV保有者がほぼ使えないインフラ」になる。

本当に見るべきは「6kW以上の普通充電」と「90kW以上の急速充電」が何口あるかだ。現状、6kW以上の普通充電は新規設置物件中心で全体の少数派、急速50kW未満が8割という分布は「EVの普及に追いつかない」のではなく「EVの実用性能に追いつかない」ことを示している。BYD SEALやATTO 3が90kW急速に対応しているのに、行ける急速充電器は50kW未満ばかり。これでは長距離移動の体験は変わらない。

もうひとつ歯切れよく言えば、NACS議論は「将来の規格」、J1772は「いま使えるインフラ」。今後10年、自宅と目的地のAC充電はJ1772で回り続ける。新車購入を検討する読者は、メーカーが将来NACSに移るかどうかよりも、車両側が6kW普通充電に対応しているかをまず確認したほうが、毎日の充電体験に直結する。日本のEV充電インフラガイドでも詳述しているとおり、規格の議論より「実出力」の議論こそが2026年の本丸だ。

政府の次の補正予算で集合住宅補助の枠が拡大されるかどうか、2026年5月の第1期受付の応募状況が、2027年以降の整備ペースを占う最初の関門になる。30万口という数字が「達成された30万口」と「使われる30万口」の二重指標で語られる日が来るかどうか、注視する材料は揃っている。

出典

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BLADE NOTE編集部
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