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EV荷室の広さランキング2026 – フランクと後席格納も比較

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EV荷室の広さランキング2026 – フランクと後席格納も比較

荷室容量が最も広いのはヒョンデIONIQ 5の531L、僅差でBYD SEALION 7の520Lが続く。フランク(フロントトランク)を備えるのはSEAL、SEALION 7、IONIQ 5などごく一部にとどまり、後席格納時の最大容量ではBYD勢がそろって1,300L超えを記録している。

本記事は2026年9月時点で日本国内において正規販売されているEV12車種を対象に、荷室容量・フランクの有無・後席格納時の拡張量を横並びで比較する。データの多くはメーカー公式値だが、測定方式が車種によって異なる点には注意が要る。

荷室容量ランキング|主要12車種を一覧化(2026年9月時点)

まず荷室容量そのもので順位をつける。ここでいう「荷室容量」は後席を立てた状態、5人乗車のままで積める通常時の数値だ。後席を倒した際の最大容量は別途、表の右列に併記した。

順位 車種 荷室容量 フランク 後席格納時最大
1 ヒョンデ IONIQ 5 531L(5人乗車時) 非公表(市場により24L/57Lとの情報があるが日本仕様値は未確認) 約1,600L
2 BYD SEALION 7 520L 58L 1,789L
3 日産アリア(2WD) 466L なし 非公表
4 スバル ソルテラ(ET-SS) 452L なし 非公表
5 スバル ソルテラ(ET-HS) 441L なし 非公表
6 BYD ATTO3 440L なし 1,340L
7 日産リーフ(非装着車) 420L なし 非公表
8 日産アリア(4WD) 408L なし 非公表
9 BYD SEAL(トランクのみ) 約400〜402L 約50〜53L(合計約450L) 非公表
10 日産リーフ(装着車) 390L なし 非公表
11 BYD DOLPHIN 345L なし 1,310L
12 ボルボ EX30 318L(床下収納61L別) 非公表(約7Lとする情報もあるが確度が低いため非公表扱い) 718L

この表にはテスラ Model Y・Model 3、トヨタbZ4X、MINI Aceman、フォルクスワーゲンID.4を含めていない。Model Yは後席格納時の最大値(2,130L/2,138L、テスラ公式でも表記に揺れがある)しか確認できず、通常時の単体値が非公表だった。Model 3は情報源によって425Lと594L(プラスフランク88L)という倍近い差があり確定できない。bZ4Xも410Lと421Lの表記が併存し一次資料で裏取りできなかった。Acemanは後席格納時最大1,005Lのみ公表で通常時の数値がそもそも存在しない。ID.4の543Lは二次情報のみで、公式ページから直接の数値確認はできていない。数値の確度が揃わない車種を無理に順位付けすると読者をミスリードするため、今回は除外した。

表の読み方 – なぜBYD勢は後席格納時に強いのか

EV荷室の広さランキング2026 - フランクと後席格納も比較
出典: ヒョンデモビリティジャパン(公式)

通常時の順位と後席格納時の順位は一致しない。ATTO3は通常時440Lで6位相当だが、後席を4:6分割で倒すと1,340Lまで広がる。DOLPHINは345Lとコンパクトカー並みだが、倒せば1,310Lとほぼ同じ土俵に立つ。BYDは4車種すべてで3倍前後の拡張率を確保しており、荷室フロアの段差を抑えた設計によるところが大きい。

荷室容量の数値は「VDA法」と「SAE J1100」という2つの測定方式が混在している点を踏まえて読む必要がある。VDA法は200×100×50mmの発泡ブロックを1リットル単位として荷室に隙間なく詰め込み、入った個数をリットル数に換算する方式で、欧州や日本のメーカーに多い(教えてMJブロンディ「VDA法とは」(autoc-one.jp)、VDA法の解説(トヨタ公式))。対してSAE J1100は北米で使われる規格で、計測用ブロックの寸法がVDA法と異なるため、同じ荷室を測っても数値が変わってくる。テスラのように「立方フィート」表記や独自の実測を併用するメーカーもあり、本表の数値をリットル単位でそのまま横並び比較するのは本来厳密ではない。

VDA法は1リットルの規格ブロックを荷室に詰め込める個数で容量を算出する
VDA法は1リットルの規格ブロックを荷室に詰め込める個数で容量を算出する

アリアは2WDが466L、4WDが408Lと58Lの差がある。これはリアモーターとその制御ユニットをラゲッジフロア下に搭載する4WD特有のレイアウトによるもので、日産公式ページでも「9.5インチのゴルフバッグ3セットを積め、荷物に合わせてアレンジ可能」と案内している(アリア ラゲッジスペース(日産公式))。ソルテラもET-SSとET-HSでボード下段の使い方が異なり、11L差が生まれている(ソルテラ諸元(スバル公式))。

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フランク(フロントトランク)搭載車一覧

フランクの有無は車種ごとの差が大きい。前輪をモーターで直接駆動しない、あるいはモーター周りに余裕があるレイアウトの車種に限って採用される傾向がある。

車種 フランク容量 通常時荷室との合計目安 備考
BYD SEAL 約50L(53Lとする情報も) 約450L 日本正規販売車でフランクを備える数少ない例
BYD SEALION 7 58L 578L SUV型ながらフランクを確保
ヒョンデ IONIQ 5 24L/57L(市場により差) 非公表(日本仕様値未確認) 公式動画でゴルフバッグ4個の積載を実演
ボルボ EX30 約7L(情報の確度が低い) 非公表 他モデルの傾向と整合しない数値のため参考程度
テスラ Model 3 海外情報で88L 非公表(日本仕様の425Lという別の数値もあり、情報源間で整合しない) 情報源間の食い違いが大きく本記事では断定を避ける

ATTO3、DOLPHIN、アリア、新型リーフ、ソルテラ、bZ4X、Aceman、ID.4にはフランクの設定がない、または公開情報では確認できなかった。フランクが小容量にとどまる、あるいは非公表の車種が多いのは、前方モーター周辺のスペースを冷却系や12Vバッテリーの搭載に優先的に使っているケースが多いためだ。バッテリー配置やモーター構成の違いが荷室設計にどう影響するかはバッテリー技術ガイドで詳しく解説している。

用途別の選び方 – ベビーカー・ゴルフバッグ・車中泊

EV荷室の広さランキング2026 - フランクと後席格納も比較
出典: KURU KURA

ベビーカー1台+買い物袋なら345L前後がボーダーライン

大型のSUV型ベビーカーを1台と買い物袋数点を積むなら、345LのDOLPHINがぎりぎりの目安になる。余裕を持たせたいなら400L超のATTO3(440L)やアリア2WD(466L)が候補になる。

ゴルフバッグは公式の裏付けがある車種を選ぶ

ゴルフバッグの積載本数を公式にうたっているのはアリア(9.5インチ3セット、VDA466L/408L)とIONIQ 5(4個、公式動画で実演、IONIQ 5 ゴルフバッグ積載動画(Hyundai Japan公式YouTube))の2車種にとどまる。ATTO3はゴルフバッグの積載数を公式にはうたっておらず、積めるかどうかは実車で確かめる必要がある。

車中泊はModel Yに実走レポートあり、BYD勢は要現車確認

後席をフルフラットにした車中泊適性については、Model Yで四国を巡った実走レポートが公開されており、成人が横になれる広さがあると報告されている(Model Y車中泊実走レポート(EVsmartブログ))。BYD4車種は後席格納時の容量こそ1,300L超と大きいが、フロアのフラット化度合いや段差についての第三者検証は公開情報では見当たらず、車中泊目的なら現車かディーラーでの確認が要る。BYDの車種展開全体を見渡したいならBYD全車種の価格・スペック比較も参考になる。

価格とCEV補助金から見た実質負担

荷室の広さだけでなく、価格と補助金を踏まえた実質負担額も選択の軸になる。

車種 車両価格(税込) CEV補助金 実質負担目安
BYD ATTO 3 EX RWD 437.8万円/AWD 487.3万円 15万円 約422.8万〜472.3万円
BYD SEAL RWD 495万円/AWD 572万円 15万円 約480万〜557万円
BYD DOLPHIN 299.2万円〜(ロングレンジ374万円) 15万円 約284.2万〜359万円
BYD SEALION 7 RWD 498.3万円/AWD 575.3万円 15万円 約483.3万〜560.3万円
日産アリア — 129万円(2026年12月末登録まで)/100万円(2027年以降) —
スバル ソルテラ — 129万円(全グレード) —
テスラ Model Y Premium RWD 558.7万円/ロングレンジAWD 647.6万円/Model Y L 749万円 — —

日産・スバル勢のCEV補助金129万円は2026年12月末登録分までの水準で、2027年以降は100万円に縮小される見通しだ(CEV補助金コラム(hojyokin-portal.jp))。年内に登録できるかどうかで実質負担が最大29万円変わる計算になり、荷室の広さで甲乙つけがたいアリアやソルテラを検討しているなら、登録時期は無視できない要素だ。BYD勢(BEV)の国のCEV補助金は、2026年4月以降の登録分で全車種15万円だ(次世代自動車振興センター)。購入検討時は同センターの最新の交付額表で確認してほしい。

BLADE NOTEの見立て

今回並べた数値を見て感じるのは、「後席格納時の最大容量」という指標がカタログスペックとしては目立つ割に、実用面の判断材料としては弱いということだ。BYD4車種がそろって3倍前後の拡張率を出せているのは事実だが、これはVDA法の測定基準上、荷室フロアの平坦さや段差の有無までは保証しない数値だからだ。フルフラットに近いのか、段差が残るのかは公式スペックシートには出てこない。

だからこそ、日常使いの判断は「通常時の荷室容量」を軸に置くべきだと考える。ゴルフバッグやベビーカーは毎回後席を倒すわけではない。IONIQ 5とSEALION 7が僅差の1位・2位につけているのは偶然ではなく、どちらも早い段階からラゲッジスペースを商品力の核に据えて設計したモデルだからだろう。

フランク容量の情報が車種によってこれほどばらつくのも見立てのしがいがある論点だ。テスラは早くからフランクを商品訴求の目玉にしてきたが、EX30やIONIQ 5のように市場ごとに数値が異なる、あるいは日本仕様の値が確認できないメーカーがまだ多い。これは各社がフランクを「おまけ」程度にしか位置づけていない証拠でもある。コンパクトSUV帯でのEV競争が激しくなる中、フランク容量を明確に打ち出すメーカーが増えれば、それは荷室設計そのものへの本気度を示す指標になるはずだ。

出典

2026年10月24日: 作業メモの残存を削除し、BYD車の価格(ATTO 3 EX・SEALION 7)とCEV補助金(全車種15万円)を最新値に訂正しました。

BLADE NOTE編集部

BYD・中国EVの価格・補助金・販売店の情報を、メーカー発表や官公庁資料などの一次情報をもとに日本語で整理しています。記事作成には AI を活用し、数値と事実関係は編集部が一次資料で確認しています(編集方針)。