中国GWの高速EV充電が5割増 – 日本との差NEW
前年同期比50%超——。中国の労働節(メーデー)大型連休期間中、高速道路サービスエリアの新エネルギー車(NEV)向け日次充電量が前年から大幅に伸びた。中国メディア36Kr系の報道によれば、連休5日間の高速道路日次充電量は前年同期比で50%を超える増加を記録したという。
同じ大型連休でも、日本ではEVオーナーがサービスエリアの急速充電器に長蛇の列を作る光景が毎年のように繰り返される。中国の数字は単なる需要拡大ではなく、インフラ側が急増する負荷を一定さばけている証拠でもある。
労働節に沸いた中国の高速道路充電網
中国の労働節は5月1日から5日までの5連休。例年この時期、高速道路の交通量は跳ね上がり、NEVのシェア拡大に伴って充電需要も急増している。中国の新車販売に占めるNEVのシェアは2025年時点ですでに50%を超えており、今年は連休に持ち出されるEVの絶対数自体が前年から大きく増えた。
需要側の数字よりも重要なのは、その需要に対してインフラが破綻しなかった点だ。中国の高速道路サービスエリアでは2023年以降、急速充電器の増設が大規模に進められ、サービスエリア当たりの設置基数も二桁に達する拠点が珍しくない。国家電網系の充電拠点を中心に、120kW〜480kW級の急速充電器がGW前に集中投入されたとされる。
日本のGW期、充電器に並ぶ車列
日本のGW期に目を移すと、状況は対照的だ。NEXCO各社が運営する高速道路サービスエリアでは、急速充電器1〜2基という設置構成が依然として多い。利用待ちが2〜3時間に及ぶケースも珍しくなく、SNSでは毎年GWのたびに混雑写真が拡散される。
背景にあるのは、急速充電器の総数と設置密度の絶対的な不足だ。国内の急速充電器は約1万基。CHAdeMO規格が主流で、出力帯も50〜150kWが中心で、中国の高速道路網で標準化が進む240kW超とは差がある。中国の公共急速充電器は2025年時点で100万基規模に達しており、桁が違う。
| 項目 | 中国(GW期) | 日本(GW期) |
|---|---|---|
| 急速充電器総数 | 100万基規模 | 約1万基 |
| 主流出力帯 | 120〜480kW | 50〜150kW |
| SA当たり設置基数 | 二桁拠点が珍しくない | 1〜2基中心 |
| 連休期間の充電量伸び | 前年比50%超 | 需要急増、供給は据え置き |
「需要が伸びる」と「需要に応えられる」は別物
日本のEV普及率は新車販売の3〜4%程度にとどまる。それでもGW期の充電待ちは慢性化している。中国のEV普及率は新車販売の50%超に達するが、混雑こそあれ、ここまでの破綻には至っていない。
差は明白だ。投資のスピード、設置密度、出力帯、電力網側の余力。中国は国営インフラ企業が短期間で大量設置できる体制を持ち、サービスエリア改修も国家プロジェクト並みに進む。日本では高速道路会社・電力会社・自治体・民間オペレーターの調整が必要で、増設には時間がかかる。経産省が高速道路の急速充電器を150kW超へ更新する計画を進めているものの、置き換え速度は十分とは言えない。
中国メーカーの輸出戦略にも影響
中国国内での充電インフラ拡張は、中国EVメーカーの海外戦略の前提条件でもある。自国で大量の急速充電器を前提に車両設計してきたBYDやNIO、Xpengが日本や欧州に進出する場合、現地の充電網の貧弱さは販売の足かせになる。
BYDは日本国内で自社ディーラー網への急速充電器設置を進めているが、現状はカバレッジが限定的だ。日本のEVオーナーがGW期の充電待ちを次の連休でも経験するのか、それとも改善が進むのか。次の節目は2026年夏の盆休み期だ。
出典
BYD・中国EVの最新ニュースを毎日配信中。
フォローして最新情報をチェック!