SEALION

シーライオン6 販売台数1,254台 – BYD日本の主力に

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シーライオン6 販売台数1,254台 – BYD日本の主力に

BYD SEALION 6の日本国内登録台数は2026年上半期(1〜6月)で1,254台。BYD Japanが同期間に登録した全車種合計2,334台のうち、単独モデルで約54%を占めた。

「シーライオン6 販売台数」で検索してこのページにたどり着いた人向けに、まず数字を並べておく。2025年12月1日の先行発売から2026年3月末までの約4カ月間、受注ベース(登録ではなく注文の件数)は約900台。4月18日時点では累計受注が1,000台を突破した。中国本国で年間40万台規模を売った姉妹車「宋PLUS(Song Plus)」とは別モデル扱いになる点は、後段で整理する。

2026年上半期の実績、1,254台の内訳

BYD Japanは2026年7月、上半期の販売実績をPR TIMESで公表した。同発表によれば、SEALION 6の登録台数は1,254台。BYD Japan全体の登録2,334台に対する比率は約54%で、同社が日本で販売する乗用車のうち2台に1台以上がSEALION 6という計算になる。

単純に月割りすると、1,254台÷6カ月で月平均約209台。レスポンスの報道では、BYD Japan全体の登録台数は前年同期比143%(約43%増)と伝えられており、SEALION 6がその成長を牽引した格好だ。

受注と登録のギャップに注意

ここで数字を混同しないよう整理しておきたい。900台や1,000台という数字は「受注」、つまり契約・注文ベースの件数で、ナンバーが付いて公道を走り始める「登録」とは別物だ。BYD公式発表とCar Watchの報道によれば、SEALION 6はBYDが日本で扱う乗用車の2026年通期受注のうち5割を占める主力車種と位置づけられている。受注から納車までにタイムラグがあるため、上半期の登録1,254台と4月時点の累計受注1,000台は、集計期間も定義も異なる数字として読む必要がある。

なぜ「日本仕様」への作り込みが必要だったのか

シーライオン6 販売台数1,254台 - BYD日本の主力に
出典: BYD Japan株式会社(PR TIMES)

SEALION 6は中国仕様「宋PLUS DM-i」をベースにした輸出仕様車だが、単なる右ハンドル化にとどまらない改修が入っている。まず理解しておきたいのが、車名についた「DM-i」というBYD独自のプラグインハイブリッド機構だ。

DM-iスーパーハイブリッドとは何か

DM-iは「Dual Mode-intelligent」の略で、BYDが展開するPHEV(プラグインハイブリッド)システムの名称。一般的なハイブリッド車がエンジンの力を主軸にモーターで補助するのに対し、DM-iはモーター駆動を基本とし、エンジンは主に発電とバッテリー残量が少ない高速巡航時の直結駆動に使う設計思想を採る。簡単に言えば「基本はEV、電池が減ったらエンジンで発電しながら走る」クルマだ。SEALION 6には信頼性を重視した第4世代のDM-i(DM4.0)が積まれており、中国本国の後継モデルが採用する最新の第5世代(DM 5.0)ではない。枯れた世代を選んだのは、量産実績の少ない新技術より安定稼働を優先した判断とみられる。

日本仕様ならではの変更点も多い。部品商社・創挙のレポートによれば、右ハンドル用ダッシュボードは新規に金型を起こしており、単純な左右反転流用ではない。加えてCHAdeMO規格の急速充電、普通充電のJ1772規格への対応、そしてワイヤレスのApple CarPlay/Android Auto標準搭載など、日本市場向けに少なくとも5カ所の仕様変更が確認されている。国内のEV充電インフラ規格に合わせた地道な作り込みが、量産開始からわずか半年で四千台規模の受注につながった土台といえる。関連する充電規格の基礎は充電インフラのカテゴリ記事でも扱っている。

スペックと価格を数字で見る

SEALION 6の心臓部であるバッテリー容量は18.3kWh。この数字だけでは実感しづらいが、一般的な純EVの60〜80kWh級と比べると4分の1程度で、あくまで「短距離はEVとして走り切るための電池」という位置づけだ。EV走行距離(WLTCモード、メーカー発表値)はFWDが100km、AWDが90km。電費はFWD 6.54km/kWh、AWD 5.59km/kWh。満タン満充電時の航続距離は最大で約1,200kmとされる。

項目 SEALION 6 FWD SEALION 6 AWD
価格(税込) 398万2,000円 448万8,000円
EV走行距離(WLTC) 100km 90km
電費 6.54km/kWh 5.59km/kWh
燃費 22.4km/L 18.5km/L
バッテリー保証 8年16万km

価格に関わる補助金にも触れておく。2026年7月時点の政府リストではFWD・AWDともにCEV補助金は15万円(bydtoday.com集計)。発売直後は補助金額や対象認定の確定が遅れ、2025年度分の申請受付終了見込み(2026年2月13日)と納車時期がずれ込むのではという懸念も出ていた。ディーラー系サイトの一部に「35万円」という記載も見られるが、これは政府確定額の15万円とは別の試算・時期の数字が混在している可能性があり、購入検討時は必ず最新の政府公表額を確認したい。

競合PHEVとの比較、まだ小さいが伸びしろのある規模

シーライオン6 販売台数1,254台 - BYD日本の主力に
出典: 三菱自動車工業株式会社

SEALION 6の月平均約209台という数字は、国内PHEV市場の中でどのくらいの規模なのか。三菱アウトランダーPHEVは2025年度(2025年4月〜2026年3月)に国内7,794台を販売し、PHEVカテゴリーで2年連続首位という実績を持つ。月換算では約650台で、SEALION 6の3倍強の規模だ。

車種 販売・登録台数 月平均換算 参考価格帯
BYD SEALION 6 1,254台(2026年上半期登録) 約209台/月 398万〜449万円
三菱アウトランダーPHEV 7,794台(2025年度販売) 約650台/月
トヨタ新型RAV4 PHEV 月間販売目標700台 700台/月(目標) 600万〜630万円

2026年3月9日に発売されたトヨタの新型RAV4 PHEVは、価格帯600万〜630万円、月間販売目標700台と発表されている。SEALION 6のFWDグレード(398万2,000円)は、RAV4 PHEV新型より約200万円安い価格帯に位置する。目標が未達か達成かは別として、トヨタが月700台という規模を目指す市場で、新規参入のBYDが月200台強まで積み上げてきた点は、価格差を踏まえれば健闘と言っていい水準だ。BYD全車種の価格・スペック比較記事もあわせて参考にしてほしい。

中国本国では「輸出専用」への転換が進んでいた

SEALION 6のベースとなる宋PLUSは、中国国内で2025年に400,920台を売り、シリーズ累計ではグローバルで約157万台という実績を持つ(2025年10月時点)。ただしこの数字は宋PLUS/SEALION 6ファミリー全体のものであり、日本仕様SEALION 6単体の販売台数ではない点は誤解のないようにしたい。

加えて宋PLUSは2025年末から2026年1月にかけて中国国内向けの販売を終了し、日本・タイ・欧州・オーストラリアなど海外向けの輸出専用モデルとして生産を続ける体制に切り替わった。タイ工場ではすでに累計7万台超を現地生産している。中国国内では入れ替わるように、2025年7月に価格帯13.98万〜16.38万元の後継モデル「Sealion 06」が投入されているが、これは日本のSEALION 6とは別モデルで、日本市場には導入されていない。国内主力モデルの座を後継に譲りながら、海外専用車として第二の役割を与えられたのがSEALION 6という車、という見方ができる。

BLADE NOTEの見立て

SEALION 6の受注5割集中は、褒められた話ばかりではないとみている。BYD Japanが乗用車ラインナップを複数展開しながら、実質的に1車種依存で成長率を稼いでいる構図だからだ。ATTO 3やDOLPHINが伸び悩めば、BYD Japan全体の成長率はSEALION 6の販売動向にそのまま連動する。単一モデルへの依存度が高いブランドは、その車種のフルモデルチェンジや競合の新型投入で数字が大きく揺れやすい。

もう一つ気になるのが、補助金確定の遅れが繰り返されている点だ。発売時点で対象認定・金額が確定していなかった経緯は今回が初めてではなく、BYD Japanに限らず新規参入メーカーが日本の補助金制度のタイミングに合わせきれていない構造的な問題に見える。月209台という数字を四半期ごとに伸ばせるかは、車自体の出来より先に、こうした制度対応の速さに左右される部分が大きいはずだ。

それでも、右ハンドル専用ダッシュボードの新規金型起こしや、CHAdeMO・J1772対応、ワイヤレスCarPlay標準搭載といった作り込みは、BYDが日本を「片手間の輸出先」ではなく本気で攻めている証拠として評価していい。次の焦点は、2026年後半にBYD Japanが月300台超のペースに乗せられるか、そしてアウトランダーPHEVの牙城である7,000台規模の年間実績にどこまで近づけるかだ。

出典

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BLADE NOTE編集部
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