充電インフラ

アウディ・VW・ポルシェのEV充電器がレクサス拠点で利用可能に – PCAとLEXUS Charging相互開放

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充電インフラ: アウディ・VW・ポルシェのEV充電器がレクサス拠点で利用可能に – PCAとLEXUS Charging相互開放

アウディ ジャパンは、急速充電ネットワーク「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」とトヨタ・レクサスの「LEXUS Charging」の相互利用を開始したと発表した。輸入EVオーナーが使える充電スポットが一気に拡大する。

PCA会員はアプリそのままでレクサス拠点を利用可能

今回の提携により、PCA加盟ブランド——アウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲン——のEVオーナーは、レクサス正規販売店やレクサス直営の急速充電ステーションに設置された充電器を利用できるようになる。追加の会員登録は不要で、既存のPCA会員専用アプリがそのまま使える。充電から決済・請求までアプリ内で完結する仕組みだ。

料金はLEXUS Chargingの体系に準拠している。

項目 PCA月額会員 PCA都度会員
レクサス拠点での充電料金 80円/分 120円/分

サービス開始時点では一部拠点のみだが、2026年末までにレクサス販売店約190拠点と全国8か所の直営充電ステーションへ順次拡大する計画だ。

378拠点から一気に拡大するPCAネットワーク

PCAは90〜150kW級のCHAdeMO規格急速充電器を束ねたプレミアム充電サービスで、2022年10月のサービス開始から約3年半で378拠点393基まで拡大した。

ネットワーク 拠点数 備考
PCA既存 378拠点(393基) 90〜150kW級CHAdeMO
レクサス追加分 約200拠点 販売店約190+直営8か所

アウディ単体でも、正規販売店120拠点すべてに150kW出力の急速充電器を設置済み。東京・千代田区の「Audi charging hub 紀尾井町」や港区の「Audi charging hub 芝公園」など、ブランドを問わず利用できる充電施設も運営している。さらに全国200拠点に8kW普通充電器「アウディ デスティネーション チャージャー」を展開し、目的地充電にも対応する。

充電ネットワーク「相互開放」の意味とBYDへの波及

日本国内の急速充電器は約1万基。数だけ見れば少なくないが、高出力機の比率はまだ低く、設置場所の偏りも課題として残る。こうした状況で、自動車メーカーが自社ネットワークを囲い込むのではなく相互に開放する動きは、充電インフラの実質的な密度を引き上げる効果がある。

PCAの料金体系も変化の途上にある。2025年3月から従来の時間課金(分単位)に加え、実際の充電量に基づく従量制(kWh)への移行を進めている。レクサス拠点での利用は当面分単位の料金だが、充電速度が車種によって異なる以上、従量制のほうがユーザーにとって公平だ。

では、BYDオーナーにとってはどうか。現時点でBYDはPCAにもLEXUS Chargingにも加盟しておらず、直接利用はできない。ただしBYDはe-Mobility Power(eMP)の充電ネットワークと提携しており、eMP経由で全国約2万基の充電器にアクセスできる環境にある。独自の充電ネットワーク構築よりも、既存インフラとの連携を軸にした戦略だ。ATTO 3、DOLPHIN、SEAL、SEALIONと車種ラインナップが拡大するなか、PCAとレクサスのような「相互開放」モデルがeMP陣営にも波及すれば、BYDオーナーの充電利便性はさらに向上する。

EVオーナー共通の課題に向けた一歩

2025年時点で日本のEV普及率は約3%。車両の選択肢が増えても、充電の不安が購入をためらわせる要因であり続けている。ネットワーク同士の相互乗り入れが広がれば、その心理的ハードルは下がる。PCAとレクサスの提携は、2026年末までに約200拠点を追加するという具体的なスケジュールが示されている点で、単なる方針表明にとどまらない実行段階の取り組みだ。

出典

BLADE NOTE編集部
BLADE NOTE編集部

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