新型BYD ATTO 3が北京で公開 – 現行モデルとの違いをスペック比較で解説
9分でほぼ満充電——BYDが第3世代ATTO 3(中国名:元PLUS)を北京モーターショー2026で発表した。フラッシュチャージ対応、航続630km、LiDAR搭載と、現行モデルから大幅な進化を遂げている。日本で初代ATTO 3に乗っているオーナー、あるいは購入を検討中の読者にとって、気になるのは「どこがどう変わったのか」だろう。
ボディサイズと外観 – ひと回り大きく、顔つきも一新
新型ATTO 3のボディサイズは全長4,665mm×全幅1,895mm×全高1,675mm、ホイールベースは2,770mm。現行型と比べて全長は210mm、全幅は20mm、全高は60mm拡大され、ホイールベースも50mm延長された。BYDの最新デザイン言語「Loong Face(ドラゴンフェイス)」を採用し、シャープなヘッドライトにクロームのアクセントを配置。セミフラッシュドアハンドルも新たに装備する。
フロントにはEVならではの101Lフランクを新設。ホイールは18インチと19インチの2種類が選べる。
パワートレインとバッテリー – フラッシュチャージが最大の目玉
新型の最大のトピックは、BYDがBlade Battery 2.0とともに展開するフラッシュチャージ技術の搭載だ。最大1,500kW級の専用充電器を使えば、10%→70%がわずか5分、10%→97%でも9分で完了する。マイナス30℃の極寒環境でも20%→97%が12分という数値をBYDは公表している。
バッテリーは57.545kWhと68.547kWhの2種類を用意。それぞれCLTC航続540kmと630kmに対応する。現行日本仕様のWLTC 470kmと単純比較はできないが(CLTCはWLTCより1〜2割長めに出る傾向)、実質的な航続距離は確実に伸びている。
リアモーターは200kW(268hp)と240kW(322hp)の2グレード構成。現行型の150kW(204hp)から大幅にパワーアップした。
現行型と新型のスペック比較
| 項目 | 現行 ATTO 3(日本仕様) | 新型 ATTO 3(中国発表値) |
|---|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 4,455×1,875×1,615mm | 4,665×1,895×1,675mm |
| ホイールベース | 2,720mm | 2,770mm |
| モーター出力 | 150kW(204hp) | 200kW / 240kW |
| バッテリー容量 | 58.56kWh | 57.545 / 68.547kWh |
| 航続距離 | 470km(WLTC) | 540 / 630km(CLTC) |
| 急速充電 | 最大80kW | フラッシュチャージ対応 |
| ADAS | DiPilot | DiPilot 300(LiDAR搭載) |
| フランク | なし | 101L |
※新型の航続距離はCLTC値。日本導入時にはWLTC値で再計測されるため、数値は変動する見込み。
装備と快適性 – インテリアも別物に
室内は16スピーカーオーディオ、加温・冷蔵機能付きビルトイン冷蔵庫、電動テールゲートを標準装備。大型フローティングタッチスクリーンにLCDメーター、ヘッドアップディスプレイを組み合わせ、センタートンネルにはワイヤレス充電パッドが2基並ぶ。2本スポークステアリングの奥にシフターを配置するレイアウトも新しい。
ADAS面ではLiDARベースの「DiPilot 300」に進化。連続可変ダンパーも採用し、乗り心地と走行性能の両立を図っている。
日本導入はいつか
CarNewsChinaの報道によると、新型は中国での販売許可を取得済みで、まもなく中国市場で発売される見通し。一方、Electrekはフラッシュチャージの海外展開がDenza Z9 GTから始まると報じており、ATTO 3への海外適用時期は明言されていない。
現行ATTO 3が中国発売から約半年後に日本投入されたことを踏まえると、新型の日本導入は2026年末〜2027年前半が一つの目安になる。ただしフラッシュチャージは専用充電インフラが前提となるため、日本仕様では充電スペックが異なる可能性もある。BYD Auto Japanからの公式発表はまだない。
グローバルでは2025年に22万3,906台を販売し世界13位のEVだったATTO 3だが、中国国内では廉価な新興ライバルに押され、販売台数が前年比73.2%減と落ち込んでいた。BYDはフラッシュチャージと大幅な性能向上で巻き返しを狙う。
出典
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