Leapmotor D19発売 – 世界最大EREVバッテリー搭載SUVの全貌NEW
EV走行だけで500km。レンジエクステンダーEV(EREV)としては異例の航続距離を実現するフラッグシップSUVが、中国市場に登場した。
Stellantisが20%出資する中国EVメーカー・Leapmotor(零跑汽車)は4月16日、フルサイズSUV「D19」を正式に発売した。価格は21万9,800元(約460万円)から。同日、予約顧客への納車も開始している。Leapmotorにとって初のDシリーズ旗艦モデルであり、2026年のグローバル販売100万台という目標の柱に据えられている。
EREV世界最大の80.3kWhバッテリー
D19最大の訴求ポイントは、EREVモデルに搭載される80.3kWhバッテリーだ。CarNewsChinaによると、これはEREV向けとしては世界最大の容量で、エンジンを始動させずにCLTC基準で最大500kmを走行できる。中国のPHEV・EREVユーザーの多くがEVモードでの走行を好む傾向があり、実質的にBEVとして使える航続距離を確保した格好だ。
もう一つのバッテリーオプションは63.7kWhで、EV航続400km・エンジン併用時の総合航続1,300km。80.3kWh版は総合1,180kmとなる。800V高電圧プラットフォームを採用し、30%から80%までの充電は15分で完了する。
CnEVPostの報道では、EREV全車にデュアルモーターAWD(最高出力300kW/402hp)を標準装備し、EREV初となるCTC(セル・トゥ・シャシー)バッテリー統合技術を採用している点も強調されている。競合のGeely Galaxy M9やDeepal S09はバッテリー容量がD19のほぼ半分にとどまっており、純電走行距離で大きな差をつけた。
BEVはトリプルモーターで724hp
D19はEREVだけでなく、BEV(純電動)モデルも展開する。BEVは1,000V高電圧プラットフォームを採用し、15分の充電で350km以上の航続距離を追加可能。ラインナップは以下の通りだ。
| グレード | モーター | 最高出力 | バッテリー | 航続(CLTC) | 価格(万元) |
|---|---|---|---|---|---|
| EREV 400km | デュアル AWD | 300kW | 63.7kWh | 400km(EV) | 21.98 |
| EREV 500km | デュアル AWD | 300kW | 80.3kWh | 500km(EV) | 23.98 |
| BEV 620km | デュアル | 410kW | 99.6kWh | 620km | 23.98 |
| BEV 720km | デュアル | 410kW | 115kWh | 720km | 24.98 |
| BEV トリモーター | トリプル | 540kW | 115kWh | 680km | 26.98 |
トリプルモーター仕様は540kW(724hp)を発生し、0-100km/h加速3.94秒。フルサイズSUVとしては破格の動力性能だ。最上位モデルにはコンパスターン(その場旋回)機能も搭載される。
BMW X7超えのボディに酸素生成システム
車体サイズは全長5,252mm×全幅1,995mm×全高1,780mm、ホイールベース3,110mm。BMW X7より71mm長い堂々としたサイズで、全グレードに21インチホイールが標準装備される。室内は6人乗りと7人乗りの2レイアウトを用意。6人乗り仕様にはゼログラビティ機能付きキャプテンシートが採用されている。
装備面でも中国プレミアムSUVらしい物量を投入した。17.3インチ中央タッチスクリーン、10.25インチLCDメーター、60インチAR表示のほか、2列目天井には21.4インチの3Kモニターを設置。23スピーカーの音響システム、温冷蔵庫、そして毎分最大8リットルの酸素生成システムまで備える。
運転支援システムにはQualcomm Snapdragon 8797チップ2基(合計1,280TOPS)を搭載し、LiDARを含む28個のセンサーで一般道・高速道路のNOA(ナビゲート・オン・オートパイロット)に対応。エントリーモデルを除く全車にデュアルチャンバーエアサスペンションとCDC連続減衰制御が装備される。
Stellantis提携がもたらす可能性
LeapmotorはStellantisが20%を出資し、欧州ではStellantisの販売網を通じてすでに展開を始めている。2025年に約60万台を納車し通期で初の黒字化を達成、2026年は100万台、さらに今後10年で年間400万台を目指すという野心的な計画を掲げる。2026年第1四半期のグローバル販売は前年同期比25.8%増の11万155台と、勢いは維持している。
Stellantisは日本でジープやプジョー、シトロエンなどを展開しており、その販売・サービス網を活用すれば、Leapmotorの日本上陸も技術的には不可能ではない。D19のようなコスト競争力のあるフラッグシップが約460万円から手に入るとなれば、日本のフルサイズSUV市場にインパクトを与えうる存在だ。
今後のラインナップ拡充も積極的で、B05 Ultra、B03X(A10)、D99ミニバンの投入を予定。4月24日開幕の北京モーターショーでは電動ハッチバック「Lafa 5 Ultra」の高性能版も発表される見通しだ。
出典
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