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NIO Onvo L80発表 – L60・L90に続くラインナップ拡大でBYD・テスラに挑むNEW

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NIO Onvo L80発表 – L60・L90に続くラインナップ拡大でBYD・テスラに挑む

NIOのサブブランド「Onvo(オンヴォ)」が、3車種目となる大型5人乗りSUV「L80」のプレセールを開始した。価格はL90より約7.5%安い24万5,800元(約356万円)から。L60で小型SUV、L90で6人乗り中大型SUV、そしてL80で5人乗り大型SUVと、わずか1年半で中価格帯のSUVラインナップを3車種に拡大した格好だ。

L80の位置づけ——L90から3列目を削り「積載量特化」へ

L80のボディサイズは全長5,145mm×全幅1,998mm×全高1,766mm、ホイールベース3,110mm。L90と同一プラットフォームを採用しながら3列目シートを廃止し、居住性と積載量に振り切った設計になっている。トランク容量は通常時1,200Lで中国の量産SUV最大級を謳い、後席を倒せば2,600L、フランク240Lと合わせて最大2,840Lに達する。セグメント唯一という30L冷蔵庫(-18℃〜10℃)も後部に搭載した。

「6人乗りが必要ならL90、積載量を優先するならL80」という棲み分けは明快だ。中国市場ではキャンプやロードトリップの需要が急拡大しており、3列目より荷室を選ぶ層を狙い撃ちにした判断といえる。

スペックと価格——900Vアーキテクチャで中価格帯に切り込む

パワートレインはシングルモーター(最高出力340kW、0-100km/h 5.9秒)とデュアルモーター(440kW、4.7秒)の2種類。NT3.0プラットフォームの900V高電圧アーキテクチャと1,200V SiCパワーモジュールにより、電動駆動効率は98.2%を実現した。全車85kWhバッテリーを搭載し、CLTC航続距離はシングルモーターで605km、デュアルモーターで570km。600kW急速充電対応で、約5分で約250km分の充電が可能だ。車両重量は2,250kgで同クラス比約300kg軽いという。

項目 Onvo L80 Onvo L90(2026年モデル)
乗車定員 5人 6人
プレセール価格 24万5,800元〜 26万5,800元〜(参考)
BaaS価格 15万9,800元〜 17万9,800元〜(参考)
最大積載量 2,840L 非公表
航続距離(CLTC) 605km / 570km 同等クラス
0-100km/h(AWD) 4.7秒 同等クラス

BaaS(バッテリーレンタル)を利用すれば15万9,800元(約232万円)からという設定は、BYDのSong Plus EVやテスラ Model Yと真正面から競合する価格帯だ。NIOグループのバッテリー交換インフラを活かし、初期費用を大幅に下げられるのはOnvoならではの武器になる。

知能運転は「二段構え」——自社チップとNvidia Orin Xを併用

L80の知能運転システムは「Coconut」と「Coconut+」の2グレード展開。上位のCoconut+にはNIO自社開発の5nm車載チップ「Shenji NX9031」とNIO World Model(NWM)を搭載し、下位のCoconutにはNvidiaのOrin Xチップを採用する。CnEVPostによると、これは「予算の異なる消費者に柔軟な選択肢を提供する」ための二段構え戦略だ。全車60の安全機能を標準装備する点は共通している。

インテリアにはQualcomm Snapdragon 8295Pチップ搭載の4画面レイアウト、17.2インチ3K中央ディスプレイ、NIO自社開発の13層構造シート、3ゾーンエアコンなど、プレミアムブランド譲りの装備が並ぶ。「安いNIO」ではなく「手の届くプレミアム」を標榜するOnvoの立ち位置が見て取れる。

Onvoのラインナップ拡大戦略と販売の現在地

Onvoブランドは先行モデルL60で月販数千台を記録し、2025年7月31日発売のL90以降は8月から3カ月連続で月販1万5,000台超を達成。NIOグループの販売を大きく牽引した。しかしCarNewsChinaが指摘するように、2026年に入ってからは販売が縮小傾向にあり、L80の投入はその巻き返し策としての意味合いも大きい。

Onvoの社長は4月29日のメディア向け説明で「L80の受注はL90の同時期と比べてやや好調」と明かした。NIOは具体的な受注数を公表しない方針だが、発表翌日の香港市場でNIO株が7%超急騰したことが、投資家の期待を物語っている。

L60→L90→L80と矢継ぎ早にラインナップを広げるOnvoの戦略は、BYDの「海洋シリーズ」やテスラのModel Y一本足に対する明確なカウンターだ。5月1日から全国店舗で試乗が始まり、正式発売は5月15日。Onvoブランド誕生からちょうど2年の節目にあたる。

出典

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BLADE NOTE編集部
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