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充電器口数ランキング、都道府県別で東京が最多NEW

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充電器口数ランキング、都道府県別で東京が最多

都道府県別の充電器口数(急速+普通の合計、2026年9月時点)で1位は東京都2,973口、2位千葉県1,953口、3位神奈川県1,951口だった。上位3県はいずれも首都圏で、4位には自動車産業の集積地である愛知県1,809口が入る。全国47都道府県の合計は31,248口で、前月からも増加が続いている。

都道府県別に急速充電器だけを取り出した統計は、本記事の調査時点で一次資料から確認できなかった。そのため以下のランキングはゼンリンが集計する「急速+普通」の合計口数を基準にしている。全国の急速充電器は9,497口、普通充電器は21,751口、合計31,248口(いずれもゼンリン調べ・2026年9月時点)で、前月からそれぞれ+230口、+380口、+610口のペースで増えている。これは政府や業界団体の公式統計ではなく、ゼンリンの独自調査による口数である点にも注意したい。

都道府県別の合計口数ランキング

以下は2026年9月時点の都道府県別口数(急速+普通の合計)を多い順に並べたもの。47都道府県すべてを対象にしており、対象の絞り込みは行っていない。47件を合計すると31,248口となり、ゼンリンが示す全国合計と一致する。

順位 都道府県 合計口数(急速+普通)
1 東京都 2,973
2 千葉県 1,953
3 神奈川県 1,951
4 愛知県 1,809
5 埼玉県 1,655
6 大阪府 1,490
7 兵庫県 1,252
8 北海道 1,217
9 静岡県 951
10 福岡県 909
11 長野県 828
12 茨城県 744
13 新潟県 671
14 岐阜県 597
15 栃木県 583
16 三重県 580
17 滋賀県 567
18 京都府 550
19 熊本県 546
20 群馬県 545
21 宮城県 541
22 広島県 483
23 福島県 478
24 石川県 463
25 岩手県 411
26 岡山県 406
27 鹿児島県 396
28 山口県 378
29 山梨県 373
30 大分県 358
31 青森県 335
32 山形県 324
33 奈良県 315
34 宮崎県 313
35 秋田県 305
36 愛媛県 302
37 福井県 292
38 沖縄県 290
39 和歌山県 289
40 長崎県 278
41 富山県 265
42 香川県 241
43 鳥取県 236
44 佐賀県 234
45 高知県 201
46 徳島県 191
47 島根県 179

地方ブロックごとの偏り

地方ブロック別に見ると偏りも大きい。四国4県(愛媛36位・香川42位・高知45位・徳島46位)はいずれも下位10県に入り、上位30位以内に四国の県は一つもない。東北6県も宮城21位・福島23位・岩手25位・青森31位・山形32位・秋田35位と軒並み中位から下位に沈み、上位20位以内には入っていない。九州・沖縄8県は福岡が10位に入る一方、残り7県(熊本・鹿児島・大分・宮崎・沖縄・長崎・佐賀)は19位から44位までばらつきが大きく、県による差が目立つブロックとなっている。

急速単独データの欠如

急速単独の都道府県別データは、本記事の調査時点では一次統計から確認できなかった。GoGoEVのようにCHAdeMO単独の検索機能を持つとみられるサイトもあるが、本記事の執筆時点ではアクセスができておらず、裏取りは今後の課題としたい。公開されている確かな数値は「全国の急速充電器は9,497口」という総数までで、それを47都道府県に割った内訳は公式には存在しない。

上位5県と下位5県の差

充電器口数ランキング、都道府県別で東京が最多
出典: Impress Watch

上位5県は東京都2,973口、千葉県1,953口、神奈川県1,951口、愛知県1,809口、埼玉県1,655口。首都圏(東京・千葉・神奈川・埼玉)で4県を占め、残る1県は自動車産業が集積する愛知県という構図になる。6位から10位は大阪府1,490口、兵庫県1,252口、北海道1,217口、静岡県951口、福岡県909口の順で、近畿圏と政令指定都市を抱える道府県が続く。

下位5県は島根県179口、徳島県191口、高知県201口、佐賀県234口、鳥取県236口で、いずれも200口前後にとどまる。下位6位から10位は香川県241口、富山県265口、長崎県278口、和歌山県289口、沖縄県290口。沖縄県は離島を多く抱えており、面での充電網整備のコストが本州より高くなりやすい事情も影響していると考えられる。

上位と下位の差は東京都と島根県で2,794口。これは単純な人口差だけでは説明がつかない。東京都の人口は島根県の約20倍とされるが、口数の差は16倍強で、人口比で見れば島根県の整備密度が極端に低いわけではない。むしろコンビニエンスストアや商業施設の店舗数が充電器設置の立地と直結しており、店舗網の都市偏在がそのまま口数ランキングに表れていると見た方が実態に近い。

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口と基、急速と普通の違い

ランキングの単位「口」は、充電器が同時に接続できるコネクタの数を指す。1台の充電器本体(「基」)が複数のコネクタを備えるマルチコネクタ型も増えており、「基」の数より「口」の数の方が普及実態を表しやすい。たとえばe-Mobility Powerとニチコンが共同開発した「赤いマルチ」は1基で4口・総出力400kWを持ち、同時充電が2台以下なら1口あたり最大150kWを出せる。2025年2月までに全国14箇所のSA・PAに設置された。6口・総出力200kWの「青いマルチ」は全国23箇所に導入済みで、2024年12月に出力の配分方式を「先着車両優先」に改めている。

急速充電器はDC(直流)で車両のバッテリーに直接電気を流す方式で、日本ではCHAdeMO規格が主流。出力は50kW・90kW・150kWの段階があり、30分前後でSOC(電池残量)を概ね0%から80%まで回復できる。これに対し普通充電器はAC(交流)200Vで、車載の充電器を介してゆっくり充電する方式で、同じ回復に8時間前後かかる。このため急速充電器は高速道路のSA・PAや道の駅など短時間の立ち寄りに向き、普通充電器は自宅や宿泊先など長時間停める場所に向く、という使い分けが生まれている。ランキングの合計口数には両方式が混在しており、急速の整備が進んでいる県と普通の整備が進んでいる県は必ずしも一致しない。

高速道路SA・PAの整備状況

合計口数の都道府県ランキングだけでは見えないのが、高速道路区間の急速充電環境だ。NEXCO中日本の発表によると、同社管内のSA・PAの急速充電口数は2023年度に52箇所で129口増設し、2023年度末時点で640口。2024年度は約250口(119箇所)、2025年度は約190口(114箇所)を増設する計画で、2025年度末の目標は約1,100口にとどまる。1口最大150kW級の急速充電器の整備を進めているとされ、伊勢湾岸道・湾岸長島PA上り線などに設置例がある。

年度 整備内容 急速充電口数
2023年度実績 52箇所で129口増設 2023年度末時点640口
2024年度計画 119箇所で増設 約250口
2025年度計画 114箇所で増設 約190口
2025年度末目標 — 約1,100口

e-Mobility Powerの発表では、2024年度に全国の高速道路SA・PA110箇所で合計317口、一般道では903口の急速充電器を新設・更新したという。一般道の内訳はコンビニエンスストアが150kW級44口・90kW級304口・50kW級270口、商業施設が150kW級4口・90kW級62口・50kW級66口などで、立地としてはコンビニと商業施設が整備の主戦場になっている。高速道路のSA・PAは全国急速口数9,497口のうちごく一部にすぎず、合計口数の都道府県ランキングが高くても、高速道路区間だけを見れば充電の混雑が生じる余地は残っている。

経産省目標30万口との差

充電器口数ランキング、都道府県別で東京が最多
出典: 株式会社ENECHANGE(EVsmart)

経済産業省は2023年10月18日、「充電インフラ整備促進に向けた指針」を発表し、2030年までの充電器設置目標を従来の15万口から倍増して30万口に設定した。普通充電器については「10〜15万口」を目安とする方針も示されている。急速と普通を分けた個別の目標口数は、この指針そのものには明記されていない。この指針は、2035年までに乗用車新車販売で電動車100%という政府目標と並走する形で策定されたものと報じられている。

現状の合計31,248口を単純に30万口で割ると約10.4%。ゼンリン調べの前月比+610口のペースをそのまま2030年末(目標年)まで引き延ばすと、残り約51か月で届くのは31,248+610×51=約62,358口にすぎず、目標の30万口には遠く届かない。目標を達成するには月あたり約5,270口、現状の約8.6倍のペースでの増設が必要になる計算だ。

普通充電器についても指針は「10〜15万口」を目安としており、現状の21,751口はその14.5〜21.8%にとどまる。急速充電器(9,497口)よりは目標に近い位置にいるものの、現在のペースのままでは普通充電器もいずれも2030年までに目標に届く水準ではない。

EV普及率との関係

人口当たり普及率の上位県

充電器の口数が多い県イコールEVが普及している県とは限らない。ENECHANGE/EVsmartの集計は、次世代自動車振興センター(CEV-PC)が2009年度から2024年度までに交付したEV・PHEV購入補助金の累計交付台数を人口1万人あたりで並べている。1位は岐阜県76.1台、2位愛知県72.2台、3位岡山県65.3台、4位佐賀県65.0台、5位大分県63.5台という順位で、これは実際の車検ベースの保有台数ではなく補助金交付実績に基づく推計であり、2024年度分は暫定値である点に注意が必要だ。

絶対台数との食い違い

絶対台数では東京都が72,402台で首位、愛知県53,897台、神奈川県41,015台が続く。合計口数ランキングで4位の愛知県は、人口あたり普及率でも2位に入っており、口数と普及率の相関が強い典型例だ。一方、人口あたり普及率で1位の岐阜県は合計口数では597口(14位)にとどまり、「充電器の数が多い=EVが普及している」という単純な図式では説明できない県も存在する。合計口数で6位の大阪府や10位の福岡県も、人口あたり普及率の上位10県には入っておらず、都市規模の大きさがそのまま普及率の高さに結びつくわけではない。都道府県別の普及率の詳しい順位はEV普及率の都道府県別ランキング記事でまとめている。

総務省統計局は2025年国勢調査の速報集計を2026年5月29日に公表しているが、都道府県別の確定人口は本記事の執筆時点で総務省統計局のページから個別に確認する必要があり、人口当たりの計算は速報値を前提とした参考値にとどまる点を付記しておく。

BLADE NOTEの見立て

合計口数ランキングを指標として使うなら、「口数の多さ」と「使いやすさ」を分けて考えるべきだというのがBLADE NOTEの立場だ。東京都が2,973口でトップなのは当然だが、これは人口や店舗網の集積度の反映であり、1台のEVユーザーが実際に充電器を見つけやすいかどうかとは別の話。むしろ高速道路SA・PAの急速口数が全国で1,100口規模(NEXCO中日本管内の2025年度末目標)にとどまっている点の方が、長距離移動での実用性には直結する。都道府県の総口数が多い県でも、高速道路区間だけを見れば充電の混雑が生じる余地は十分に残っている。

経産省目標との進捗率10.4%という数字も、楽観できる状況ではない。現在のペース(月+610口)を維持するだけでは2030年の30万口目標に遠く届かず、必要なペースは現状の8倍以上。コンビニ・商業施設への設置が整備の主戦場になっている以上、今後の増設ペースは充電器メーカーや小売事業者の投資判断に左右される。国や自治体の補助金頼みの整備ペースのままでは、目標年の到達は難しいと見る。

都道府県別に急速だけを取り出した公式統計がいまだに整備されていない点も気になる。GoGoEVのような民間サービスが急速充電器の検索機能を持っているとみられるが、都道府県別の集計を一次資料として公開していないなら、政策評価の材料としては心もとない。経産省が2030年目標の達成度を測るなら、急速/普通別・都道府県別の内訳を定期的に公表する運用に変えるべきだろう。

充電インフラ全体の最新状況は充電インフラガイドで随時更新しているので、今回のランキングと合わせて参照してほしい。

出典

BLADE NOTE編集部

BYD・中国EVの価格・補助金・販売店の情報を、メーカー発表や官公庁資料などの一次情報をもとに日本語で整理しています。記事作成には AI を活用し、数値と事実関係は編集部が一次資料で確認しています(編集方針)。